ぷりまCaptainの「初心者が初心者に教えるコーナー」
ボートを買うって?

Q. ボートを買いたいのですが、よくわかりません。

ホントにボート買うんですか。
おめでとうございまーす。

「ボートを買いたい」と思ったとして、よくわからないアナタはどーする?
ボート雑誌の特集「はじめてのボート購入ガイド」なんてのを見ると、「自分の目的に合わせて買おう」「まずボートで何をするかを決めて」なんて書いてあります。でもこれって難しいことだと思いませんか。ボート欲しいな、という気持ちが漠然とあるだけで「目的を明確に」なんていわれても、なんかよくわからないですよね。てなわけで、私の勝手な自己流ですが初心者の方が「現実的に」考えるべきボートを買う時のポイントをいくつか挙げてみました。

1. ボートに乗るであろう人の種類と数

ひとりで乗るのが中心なら、初心者は小さめ(大きくても25〜26 ft.ぐらい)のボートが無難です。ボートは航行中はともかく、離着岸とかアンカリングには手伝う人(クルー)がいないと大変です。置き場所がマリーナの場合などは離着岸はマリーナスタッフが手伝ってくれますが、そういう人もいないところに保管する場合、ひとりで二人分以上の仕事をてきぱきとこなすにはそれなりの「慣れ」が必要です。小さめのフネでこのようなクルーワークに慣れてから、大きなボートに乗り換えるのもいいと思います。

家族・友人がいつも一緒にボートに乗るというなら、あなたは恵まれた少数派です。ラブラブ夫婦とか、家族みんなでボート。とても羨ましいです。ふつう、家族はそんなにボートに乗りに来ないものです。そして血縁関係のない友人・知人は、ボートとあなたのことがとても好きでない限り、一般的に家族よりも来ないと思います。

私はボートが好きなので「乗せてやるからおいで」と言われたら、たいがいの用事なら(当然仕事も)ほとんどキャンセルしてどこへでも何時出航でも行きます。でもこういうバカは珍しいのです。会社や学校の知り合い程度のふつうの人で、あなたのボート道楽に付き合う人はそう多くはありません。


ぷりま1 (SRV-23)
ひとりで動かせるいいサイズです


2. 釣りはしますか?
日本のボート所有者の約9割は「釣り」がメイン目的といわれています。あなたが釣り好きでない場合、一年を52週末として考えると、何回くらい出航しますか。暖かくなってさあいくぞーと。でもお花見ボートは2回、花火見物はひと夏せいぜい7-8回くらい。あと何するんですか。こういうことを一度具体的に考えてみるのもいいかと思います。年に10回くらいしか海に出ないようなら、あなたのボートも泣いちゃいますよ。出ない人はちっともボートは上手くなりませんし。上手くなる前に「ボートはつまんない」「飽きた」となりやすいからです。 逆にこれを機に「釣り」をはじめてみてはどうでしょう。好き嫌いはあると思いますが実は私もこの口で、はじめはボートでできる事として「釣り」を始めました。で今は「釣り」のために出航する事も少なくないですが、これはまあ良いことだと思っています。

3. 置き場所(保管場所)
ボートと家が近いに越したことはないと思います。ボートをはじめると、はじめのうちは嬉しいし毎週末通 いますが、距離が遠いとだんだん行くのがおっくうになるからです。この「おっくう」にならないことが大事なんです。なぜかというと(ここが大事なんですけど)、一生懸命ボートに通い詰めてボートと一緒に苦労しないと「自分がボートで本当にやりたいもの」や「ボートの楽しさ」は見えてこないんです。 ボートに通いつめていると、ボートで何をやりたいのかが見えてきます。それが自分の期待のものなら、あなたはボートを趣味としてずっと続けていくんでしょう。逆に、たまにちょっと来ては乗るだけなんてやり方だと、いつまでもやりたい方向が見えないしウデもへたっぴーのままです。そしてボートの楽しみを知らないままいつしかフネをやめているはずです。ボートは自分自身で開拓してゆく趣味だからです。 ボートを趣味にしている人たちは、忙しい日常の時間を工夫して、自分をできるだけボートに近づけようと絶えず努力しています。そんなふうに、ボートとの時間を増やす努力がとても大切と思います。

4. お金ありますか 
お金のあるなしでボート遊びの中身が変わってくるのは、悲しいけれど現実です。はっきりいって、フネが無くても普通 の社会生活は不自由しません。このような「道楽」にお金を出すなんて冗談でしょう、という方は、ボートを楽しめないと思います。例えば2万円の燃料代で釣りに行き、ボウズで、その帰りにエンジン故障で修理代100万円なんてよくある話です。損得勘定では大赤字、それがあたりまえです。こういう経済感覚が日常の遊びとはひと桁もふた桁も違いますので、これに驚かなくなったらアナタもボート遊びのひとつの重要なポイントをクリアしたって感じでしょうか。ボートを持つとかかるいろんな必要経費は、購入代金とは独立させてじっくりと試算しておいて下さい。計算して「え、こんなにかかるの」と驚いたアナタ、そうなんです。計算できる費用だけでこんなにかかるんですね。

さらに計算できない費用というのがあります。ボートをはじめて自分の性格が変わりボートへ「入れ込んだ」費用です。これは怖いですよー。ボートグッズを買ったり、ボート仲間との交際費であったり、メンテに走ったり。ボートは「大きなプラモデル」「高いおもちゃ」みたいなところがあるで、のめり込むタイプの人(特に男性、同性としてご警告申し上げます)は要注意です。自慢ではありませんが私自身、ほとんど他の趣味が何もできなくなるくらいボートにお金をかけています。まあ幸いにも衣食住には影響は出ていませんが、これはまじめな話、私の妻が優秀だからであって、もし私が独り身なら、すでに間違いなくボートで暮らしていたことでしょうし、当然定職も持たず、食費はすべてボートに消え、下手すれば餓死していたでしょう。

こんなにお金のかかるボート遊びを私がやっていていいのか。ボートをやめれば、経済的にも余裕ができるのに。私はよく自身で問います。で、答えはいつも同じで、「自分にとっては必要なもの」「得るものは多い」です。私はボートをやっていることでできた仲間・友人・先輩や、自分が海に教わった大切な価値観をお金に替えられない財産としてたくさん持っています。まあお金がない負け惜しみかもしれませんけど、20年後に人生を振り返って「人生の糧」の質と量 では絶対に負けないことを保証しますよ。私が自分の人生で証明してみせます。はっはっはっ(カラいばりっぽいなあ...)。


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