プレジャーボート(漁船は除く)において免税軽油を買うプロセスをまとめてみました。
もくじ (必要なところだけご覧ください)
そもそも
「免税軽油」とは 軽油(ディーゼル)燃料の価格から、都道府県税である「軽油引取税」を免税してもらいその分安く買うことを言います(消費税は課税されます)。よく「いいねぇディーゼル艇は(免税で)燃料代が安くて」なんて言われます。でもフネ持っていれば誰でもすぐに免税軽油が買えるわけではありません。
以下は千葉県民のわたしが2002年度に免税軽油を買えるようになるまでの県税事務所との手続きや体験をまとめたものです。他の都道府県の場合はルールが多少異なります。
繰り返しますが、「軽油引取税」は都道府県税事務所の管轄です。所得税などの課税申告等をする国税局管轄の税務署とは別モノですから、おまちがいないように…(ちなみに市民税は最寄りの市役所ですよね。あーめんどくさー)。
お住まいの地域を管轄する都道府県税事務所をみつけます。 http://member.nifty.ne.jp/tank/tax.htm
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免税軽油使用者証
まず「免税軽油使用者証 (省令第393号様式)」を取得します。これは免税軽油を買う資格がある人物ですよ、という証明書で、はじめての人は交付申請をし、2年ごとに更新します。後述する免税券の交付申請と同時に申請可能です。用紙等は各事務所にあり、書き方も教えてくれます。
免税軽油使用者証交付申請書の添付書類 |
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免税軽油を使用するエンジンを載せたフネの情報が必要です。
- 船検証のコピー
(番号を控えられます)
- 船検手帳のコピー
(番号を控えられます)
- 5t以上20t未満の小型船舶は、これらに加えて船籍票のコピー
- 住民票
(個人)または謄本及び定款 (法人)
- 船の写真
(船名・番号等 がわかるように。前後ヨコなど
- エンジンのカタログ
(馬力等を確認するため)
- 手数料
(400円)の都道府県の証紙を窓口にて購入
更新時には上記のうち手数料のみ必要となります(カタログはもう不要)。 |

エンジン(例)
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カタログを申請書に添付するとは...
ちとびっくり でしたが、さらに私の場合、書類を出したあと、県税事務所職員の方が実艇を見に来たりして、申請の内容が正しいかなどをチェックしましたのでまたまたびっくり!
【免税軽油使用者証の更新】免税軽油使用者証の有効期間は2年間ですので、更新手続きが必要です。この有効期間満了にまたがる免税券は発行されなかったりたりしますので注意してください。
【免税軽油使用者証の変更】フネの所有者情報やエンジンの仕様等に変更等あったときには免税軽油使用者証の記載事項を変更する必要があります。
2 免税証(免税券)をもらう
免税軽油使用者証を持つあなたが「免税証(以下、免税券とよびます)」をもらう手続き(免税証交付申請)です。免税軽油使用者証の有効期限の範囲で、向こう3〜6ヶ月間に購入する軽油の予定数量(リットル)分の免税券を交付申請します。申請してから免税券が交付されるまで日数がかかりますから、いつも出航するような場合、早め早めの申請で免税券をもらっておかないといけません。
千葉県では、免税軽油を買おうとする日の15日前までに申請することになっています(15日前が休日の時はその前日まで)。これはつまり免税券の発行まで半月くらいはかかります、ということですね。
必要書類等は以下のとおりです。次のステップへ進むのはこちら。
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免税証交付申請書
(省令第40号様式)
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免税券とは「お買い物クーポン」みたいなもので、「100リットル券」「50リットル券」などの種類(券種)があります。自分の使用に合わせた最適な券種のミックスで申請しましょう。
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例えば給油167L
なら、100L+50+10+5+1+1
などというように券種を混ぜて使用できます。
このため、いろんな券種をバランスよくもらっておくと便利です。
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申請書類は細かいので慣れないうちは都道府県税事務所にどうせ行くのですからそこで教わりながら記入したほうがいいと思います。けっこう面倒です。例 ↓
「前回交付を受けた免税証のうちの使用量」の欄
(1) 「期間」の欄... 有効期間開始日から申請日前月末日までを記載。
(2) 「数量」の欄... 〃 までの使用数量を記載。
共同申請の場合は、共同申請明細書を添付してください。 |
免税軽油所要量基礎計算書
(規則第199号様式) |
実績としての稼働時間あたりの消費燃料量から、必要な軽油量(リットル)を計算し
ます。新しい免税券をどのくらいの量(リットル)もらうかの資料となります。ただ新規の場合は実績がないので、税務署の担当の方と相談してください。「馬力あたりの消費量」のような表で、だいたいこんなもん、と調べてくれます。 |
3 免税軽油を買う
免税券を使って実際に免税軽油を買います。ちなみに「免税軽油」とは、軽油を免税で購入することであって、そういう名称の商品があるわけではありません(笑)。軽油を給油して支払うときに「免税です」と言って給油し、その分の免税券を軽油販売店(マリーナ等)に支払時に渡します。
【お役所から】免税券は、免税軽油の購入と引き替えに購入数量分だけ販売業者に渡してください。
これはつまり、免税券をまるごとマリーナなどにあらかじめ渡しておいてはいけませんよ。免税券の管理はちゃんとやってくださいね、ということです。
ところで私の免税券には「販売業者」としてマリーナ名がすでに印刷されています。このような免税券で他のマリーナ等で軽油を購入したい場合は、その免税券の裏に署名・捺印すればOKです。私はこれを最初は知らずに、必ず免税券に印刷されたマリーナでしか給油できないとカン違いし、燃料を帰港までもたせようとしていました(笑)。捺印用のハンコは拇印等でもOKですが、三文判を艇に置いておくといいですね。
4 報告書類の作成と提出
免税軽油を使用している時は、その様子を定期的に報告することになっています。
免税軽油の引き取りに関する報告書
(第43の6の2様式) |
いつ、どの業者から、何リットルの免税軽油を購入し、どの(番号の)免税券を使用したのか、これを報告する用紙です。これに購入時のレシート・納品書などを添付して提出します。
この報告書は毎月提出することになっていますが、年間の軽油購入量が少ない船舶などの場合、条例で半年単位とか、いろいろあります。 |
機械別実績軽油使用実績簿
(3号様式) |
上記と似ていますが、日付ごとの給油量(リットル)と、その時点でのフネのアワーメーターを記入します。これをきちんとつけていることが、免税軽油の管理をちゃんとやっているという証明になります。
実際はこれもけっこう面倒なルール(例↓)があるので、記帳方法や提出ルールは各都道府県税事務所の担当者と相談してください。
(1) 免税券の交付申請をする際の実績として、申請日の前月末日までの実績簿をエンジンごとにすべて添付。
(2) 有効期間の最終月分(が提出できないことになりますが、それは、次回の免税証交付申請時に添付します。
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5 有効期限の過ぎた免税券の返納
免税券には使用の有効期限(半年など)があり、有効期限の過ぎた古い免税券は返さなくてはいけません。
免税証返納書
(規則第200号様式) |
免税券を返納する書類です。遅くとも有効期間終了後1ヶ月以内にあまった免税券と一緒に提出します。免税券は金券に準じるものなので、原則として本人が県税事務所に持参しますが、簡易書留での郵送ならば問題ないと思われます。平日昼間に時間がとれない方は職員の方と相談してみるといいでしょう。 |
まとめ
以上のことをまとめると例えば こんな感じになります。
免税軽油使用者証が有効であったとして、免税証の有効期間が 12/1 〜 2/28 の3ヶ月間の場合、
| 15日前までに申請 |
免税券の有効期間
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| 11/16 |
12/1 |
1/31
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2/14
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2/28
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3/31
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免税証を入手>>
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有効期間開始日
この日から免税券を使って免税軽油が買える |
●12月分の報告書提出。
以下同様に毎月末に前月分の報告書を出す
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●次回分の免税券交付申請期限(15日前)
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●1月分の報告書提出
●有効期間終了日
この日以降は新しい有効期限の免税券を使用する
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●2月分の報告書提出
●免税証返納書であまりを返す
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【応用編】ここからは、通常あまり出てきませんが何かのときに出そうな項目をご紹介します。
「免税券」がもっと欲しい時
(追加交付申請)
免税券の有効期間内に免税券の不足が生じる場合は、追加交付の申請ができます。ただ免税券の交付申請をもう一度することになるため、本当は多少あまるくらいでもらっておくほうがラクでしょう。
(注)これにより追加でもらった免税券の有効期間は、すでに交付を受けている免税券の有効期間最終日となります。短い期間になっていることに注意してください。
「免税軽油使用者証」や「免税券」を紛失してしまった
規定では「カギのかかる場所に保管し、紛失しないでください」とあります。万一、紛失してしまった場合は警察の証明書を添付して速やかに届け出てください、だそうです。
免税軽油使用をやめるとき
免税軽油を使うことをやめるときの手続きです。
| 免税軽油使用者証返納書 |
「免税軽油使用者証」を返納するための書類です。遅くとも有効期間終了後1ヶ月以内 |
免税証返納書
(規則第200号様式) |
上記「5 免税券の返納」を行います。 |
免税軽油は他人に譲渡することはできません
つまり、許可された者が、許可されたエンジンに対して購入する軽油のみ免税になる、ということです。例えばフネのための免税軽油を、自宅に軽油燃料のトラックがあってそれに給油してしまうことは違法となります。
ありがちなのはむしろこっちですね。タテマエ論ですが…。
● フネを買い換えて、新しい方のフネはまだ免税軽油使用者証に登録が完了していないのに免税軽油を入れてしまうこと。(申請を完了させて免税軽油使用者証に記載されればOK。)
● 逆に、売却してしまった(古い方の)フネの燃料タンクには免税軽油がはいったままになっている場合。(この軽油は自分はもう使用しないと考えられるため、課税扱いとなる。具体的には届出書とともに軽油引取税を申告納付する。
さらに免税軽油は、課税済軽油と混同して保管してはいけません。また帳簿等の記載も免税軽油分を分けて明確に処理してください。
(ボートオーナーの免税軽油利用に限れば、免税と課税を使い分けることはあまりないと思いますが...)
以上、きっと自分が一番このページみるんだろうなー。
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