ぷりま「ボートdeアマ無線」プロジェクト
アマチュア無線を
ボーティングに活用するために

ぷりま「ボートdeアマ無線」プロジェクトて?

プレジャーボートには無線設備を付けるべきという点に、異論はないと思いま す。無線は海上のコミュニケーション手段として携帯電話より利便性が高いからです。 私たちの海上無線システムとして一般的な「マリンVHF」は、緊急時に海上保安庁が傍受している周波数(チャンネル)で非常呼び出しができるという利点をもつ反面、その実態としてはコスト面を中心にマイナスな面を併せ持ちます。

そこで ぷりまでは「アマ無線局を開局しませんか」というプロジェクトをスタート させ、海の仲間に広く呼びかけています。もちろん前述の「マリンVHF」を否定するつもりは全くありません。ただ、仲間との連絡用及び「自己訓練」用ならアマ無線でも十分と思われますので、この用途・目的に関する部分にだけ焦点をあてて考えてみたいのです。

以下このコーナーでは、 無線機器の性能やデザイン、コスト面でも大きな利点があるアマ無線をさまざまな角度で考察をしていきますが、その方向性は「プレジャーボート仲間のコミュニケーション」に限定しています。従って「アマチュア無線」のすべてを語っているわけではない点、くれぐれもご理解ください。 またいわゆる「アマチュア無線家」先輩諸氏のご意見を広く募集しますが、前述の方向性と合わない意見は、ご参考意見以上の意味をもちませんので、悪しからずご 了承ください。

 

アマチュア局とマリンVHF船舶局のおおまかな比較

この分野の知識はこむずかしいので、とりあえず対比させてみました。(各種電波法令は平成11年度の改正時点のものなので、最新のものとは一部異なります)

無線局の種類
マリンVHF船舶局

アマチュア局(海上を移動する局)

周波数帯(バンド)とチャンネル数 国際的に共通のVHF150MHz帯のうち、日本独自で制定した20チャンネルを使用可能。しかし例えばこのうちフネ同士が海上での通信に使用できるのは
CH69 156.475 MHz
CH72 156.625 MHz
CH73 156.675 MHz
の三つだけ。

アマチュア・バンドと呼ばれる数多くの周波数帯の中から開局する。各周波数帯での運用方法はルールがありそれに従うが、チャンネル数が(チャンネルという概念がアマ無線にはないので、20KHzステップを目安に数えれば)例えば430MHz帯では実に100チャンネル以上もあることになる。

無線局の種類及び定義
(電波法施行規則第4条)
船舶局: 船舶の無線局のうち、無線設備が遭難自動通報設備又はレーダーのみのもの以外のものをいう。さらにマリンVHFは「特定船舶局」に分類される(と思う)ので、運用ルールが若干ゆるくなっている。 アマチュア局: 金銭上の利益のためでなく、専ら個人的な無線技術の興味に よって自己訓練、通信及び技術的研究の業務を行う無線局をいう。

どんな内容の通信をするのか

船舶の航行に関する事項

アマチュア業務: 上記「金銭上の利益のためでなく...(中略)...技術的研究の業務」のこと

通信の相手方は 船舶局・免許人加入団体所属の海岸局など
アマチュア局
無線機(例)

現在市販されている無線機は数種類のみ。据置型が中心。下の無線機(例)で定価198,000円。


© Icom

費用めやす(source: PBI)
無線機 実売10〜20万円。
アンテナなど 1〜3万円
無線局申請 7〜9千円程度
その他費用

●無線設備の検査必要 数万円 + 業者手数料(業者に依頼した場合)。
●海岸局登録: (例)小案協へ加入の場合、年会費1万円
●電波利用料 500〜600円

機種の種類は非常に豊富。価格も安価。
下の無線機(例)で定価59,800円。


© Icom

費用めやす(source: PBI)
無線機 実売3〜6万円
アンテナなど 3000円程度〜3万円
無線局申請 20W以下 5千円程度
その他費用 電波利用料 500〜600円
無線従事者資格(最低ライン)
第3級海上特殊無線技士
4級アマチュア無線技士
出力(上記資格での)。単位W(ワット)
5W
20W
まとめ 海外の無線機器(安い)では、合法的にマリンVHF船舶局を開設することは事実上困難です。 出力5Wは障害物のない海上とはいえ、やや非力か。無線局開局申請の手続きが、認定された工事業者に依頼すれば簡素化できるしくみだが、業者への手数料がかかる。 運用において、海岸局への登録なども若干の手間とお金がかかる。 海上で運用できるチャンネルは3つだけなので、海上で混信が絶えない。 無線機の種類が非常に豊富で、かつ安価。 出力は、無線従事者資格のランクにもよるが、最低20W と、海で使用するには妥当。 開局申請はとても簡単。市販の無線機器で開局すれば、ほとんどの場合書類申請だ けでOK。 無線機器工事は自分でやってよい(アマ無線は、こうして自分でやるという行為自体 が無線従事者資格として認められている) 運用できるチャンネル数は、周波数帯によっても異なるが、50や100の周波数チャンネルから選択できる。

 

アマチュア無線(アマチュア局)は、海でおしゃべりしていいの?

電波法上では(電波法施行規則第4条) アマチュア局とは、「金銭上の利益のためでなく、専ら個人的な無線技術の興味によって自己訓練、通信及び技術的研究の業務を行う無線局」をいいます。つまり「海上における安全航行」などの目的で使用する無線システムではないということです。じゃあ海で仲間とたのしーくおしゃべりしたら「違法」なの?  いいえ、みなさんが アマチュア局として「個人的な無線技術の興味」に基づいて「どこまで電波が飛ぶかナ〜」などといろいろ考えたりしながら、海で仲間と交信することで「自己訓練」や「通信及び技術的研究」をしていれば、それはまさにアマチュア局の業務そのものをしていることになります。

みなさんの開設するアマチュア局を「移動する局」 として免許を受ければ、海上での使用(海上移動) どころか空(上空移動)だってOKです。

以上、このシリーズ 好評なら続けますかねぇ。

 

おまけ: 電波法べからず集part 1

電波法に規定されている「やってはいけないこと」を拾ってみました。これは船舶局・アマチュア局の違いはありません。いちおう、気をつけましようね。

こんなことしちゃだめよ
罰  則
参照電波法令
虚偽の通信 3年以下の懲役または150万円以下の罰金 電波法106条
船舶遭難の事実がないのに遭難通信 3ヶ月以上10年以下の懲役 電波法106条2項
政府破壊の通信 5年以下の懲役または禁こ 電波法107条
わいせつな通信 2年以下の懲役または100万円以下の罰金 電波法108条
無線通信で知った秘密を漏洩または窃用 1年以下の懲役または50万円以下の罰金 電波法109条

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